アルモーメン アブドーラ

Al-Moamen Abdalla
教授 日本語日本文学博士
アルモーメン アブドーラ
Al-Moamen Abdalla
教授 日本語日本文学博士
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特定地域のエキスパートになる

国際学部のアルモーメン アブドーラと言います。私はエジプト出身ですが、日本に来てから28年になります。学生からスタートして、そして現在、東海大学の国際学部の教授になりました。

私の研究は、一般的な言葉で言うと「言語と文化の分野での地域研究」です。言語文化学とも言語文化地域研究ともいいます。研究対象の地域は、日本、そして中東アラブ地域です。中東アラブ地域というのは、具体的にはエジプト、サウジアラビア、ドバイ、UAE…。最近ワールドカップが開催された国、カタールも対象の一つです。アラブ地域はかなり広く、そして世界の様々な分野において大きな影響を与える地域でもあります。

研究室にはイスラム世界の交流・対話の場、マジュリスがしつらえてある

研究では、日本と中東アラブ地域を比較したり、あるいは、個々の国で考えたりします。違う文化の地域と、どのように接触していけばいいのか、ということも研究テーマの一つです。通訳・翻訳という学問の中で、アラビア語と日本語の通訳者になるための研究もしています。

そのような勉強の先には、きっと様々な道が開かれることでしょう。ある特定の地域のエキスパートになると、メディア関連や外資系企業、国際的なビジネスをしている日本企業など、あちこちから求められる人材になれると思います。

通訳・翻訳の力が世界を動かすこともある

大学の教員になる前、私は大使館で働いており、教育やメディアに関わる仕事が数多くしていました。その他にも、通訳・翻訳の仕事もしていました。一口に通訳と言っても、その幅はとても広いのですが、私が長年続けているのは、時事問題、国際問題の通訳です。外国の大統領や大臣といった要人が来日した際、その偉い人の隣にいて、耳打ちするようにして通訳をしている人を、テレビやネットのニュース映像で見たことがあると思います。私は、今でも現役でそのような仕事をしています。通訳をするだけでなく、国際関係論の分野で通訳・翻訳の応用的な研究もしています。

パレスチナ暫定自治政府 アッバス議長(大統領) photo: Martin Schulz

この仕事でとても印象に残っているのは、パレスチナ暫定自治政府の大統領、アッバス議長が2005年に来日した時のことです。記者会見が日本で開かれ、パレスチナとイスラエルの間の和平について初めて大統領が世界中にメッセージを発信する、その場面の通訳を担当することになりました。アッバス大統領のメッセージが、通訳をする私の言葉によって世界中に伝えられることになったのです。とても緊張しました。

高校生・国際学部生に伝えたいこと

国際学部は、日本だけではなく世界で活躍できる人材を輩出し続けています。一人ひとりの能力をきちんと引き出し、そして伸ばすのが、東海大学国際学部の強みです。また、様々な専門家に学べるというのも大きな特色でしょう。どこで学ぶかというよりも、誰に学ぶかというのがとても重要なことであって、国際学部は、様々な分野の専門家が集まっていて、いろんな世界観が交差している貴重な場所です。理論や狭い範囲の視点でとどまるのではなく、具体的に世界に接し、自由に学ぶことができるところだと思います。


以下、アルモーメン先生からのメッセージです

多様性・異文化相互理解の新たな扉を開ける対照研究対・翻訳通訳応用研究

言語と文化というプリズムを通して!

翻訳研究は広大な分野にまたがる学際的なものである。故に、これまで、翻訳と言語表現の多分野に関して様々な研究がなされてきた。また、いずれの国においても、民族の生き方、習俗規範、価値観など、一言で言えば民族の文化、言語表現という形をもって、各世代に受け継がれ、それぞれの国の文化遺産として残されているのである。一方、昨今、世界化・グローバリゼーションが広がりを見せる中で、その国の文化や価値観、習俗規範などを伝達するまたは理解するために翻訳行為が異文化コミュニケーション手段として果たす役割はますます重要になってきている。そのような状況において、翻訳行為をより実りあるものとするために、まず、何を、どういう目的で、そして、どのように訳すかという、翻訳行為全体のプロセスを再認識・再構築する必要がある。

これらの点を受け、日本語と諸言語にみられる個別的・普遍的特徴を明らかにするとともに「日本語から見た世界、世界から見た日本語!」との共通点や相違点を明らかにし、言語の多様性と日本語の特質を相対化しながら、 SDGs の「17目標」が目指す多様性・異文化相互理解の扉を開く。

足して二で割れない日本とアラブ世界
〜深層文化へのアプローチ
地図が読めないアラブ人
道を聞けない日本人
アルモーメン研究室内のアラブ式客室「マジュリス」を再現したコーナー

研究から開かれる未来!

このゼミを貫く基本テーマは、日本人と他言語文化圏の人々が互いに感じる違和感に焦点を合わせな がら、小さな異文化コミュニケーションによって生じるさまざまな誤解やすれ違いなど の文化摩擦を多様な角度から掘り下げ一緒に考えてもらうことにある。そして、国際化 や情報化に翻弄される現代社会の中で、日本と様々な外国の見える文化と見えない文化や価 値観を見つめながら、「相互理解」ではなく、「相互知解」を目指していく。

アルモーメン アブドーラ

日本語とアラビア語
慣用的表現の対照研究
アルモーメン アブドーラ
Al-Moamen Abdalla
教授 日本語日本文学博士
研究テーマ:異文化コミュニケーション(日本とアラブ)、翻訳通訳の諸課題
専門分野:言語文化学、翻訳通訳&対照言語学

教員・研究者一覧

  • アルモーメン アブドーラ

    Al-Moamen Abdalla
    教授 日本語日本文学博士
    研究テーマ異文化コミュニケーション(日本とアラブ)、翻訳通訳の諸課題
    専門分野言語文化学、翻訳通訳&対照言語学
  • 荒木 圭子

    Araki Keiko
    教授 法学博士
    研究テーマアフリカ(系)人の脱国家的連帯
    専門分野アフリカ研究、アフリカン・ディアスポラ研究
  • 内川 明佳

    Uchikawa Sayaka
    准教授 応用人類学博士
    研究テーマ子どもの労働、教育開発、外国人住民の暮らしと子育て、支援
    専門分野教育人類学、文化人類学
  • 小貫 大輔

    Onuki Daisuke
    教授 教育学修士、ソーシャルワーク修士
    研究テーマ海外にルーツを持つ子どもたちの教育
    専門分野国際協力、ブラジル研究、性教育、性と生殖の健康・権利
  • 小山 晶子

    Oyama Seiko
    教授 政治学博士
    研究テーマ移民と社会統合
    専門分野EU研究、政治社会学
  • 金 慶珠

    Kim Kyŏngchu
    教授 言語学博士
    研究テーマ朝鮮半島と日本
    専門分野社会言語学、メディア論
  • 貴家 勝宏

    Sasuga Katsuhiro
    教授 国際学博士
    研究テーマグローバリゼーションと経済地域統合
    専門分野国際政治経済学
  • タギザーデ ヘサーリ ファルハード

    Farhad Taghizadeh-Hesary
    准教授 経済学博士
    研究テーマエネルギー政策、エネルギー経済学、グリーンファイナンス、マクロ経済学、日本・アジア経済学
    専門分野経済学
  • 田辺 圭一

    Tanabe Keiichi
    准教授 国際関係学修士
    研究テーマ内戦の要因分析、国内紛争後ガバナンス
    専門分野平和構築、人間の安全保障、国際開発論
  • ファーデン マルガリット

    FADEN Margalit
    准教授 法務博士
    研究テーマ国境を越える法律的な課題
    専門分野国際法・国際私法、異文化間コミュニケーション
  • 吉川 直人

    Yoshikawa Naoto
    教授 政治学博士
    研究テーマ持続可能な社会と経済システム
    専門分野国際開発理論・国際関係論
  • 和田 龍太

    Wada Ryuta
    准教授 博士(国際政治経済学)
    研究テーマアメリカ・イギリス外交史
    専門分野国際関係論、国際安全保障論、国際関係史
  • 李 優大

    Ri Yudai
    講師 法学修士
    研究テーマロシア・中東関係
    専門分野ソ連・イラン関係、ロシア外交史、中央アジア近現代史、国際公法
  • 田中エリス 伸枝

    Tanaka-Ellis Nobue
    准教授 応用言語学博士
    研究テーマテクノロジーと教育環境、リーダーシップ、言語教育と権力
    専門分野コンピュータ支援言語教育、異文化コミュニケーション
  • 衛藤 安奈

    Eto Anna
    准教授 法学博士
    研究テーマ中国の近代化
    専門分野中国近現代史
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